引用(22)

新聞や雑誌を読む、ラジオなりテレビなりを視聴する、政治家、経済人、文化人たちの声明を解釈する際、虚偽から真実を区別することはもはや問題になりえない。すべてが虚偽だからである。ゆえに問題となるのは、現実に対していかに虚偽が増幅されているかを見ること、様々なやり口による歪曲の手管を学ぶこと、そして歪曲から現実へとさかのぼるための技法を得ることである。なるほど、こうした技法はすでに存在しているものであり、昨日からのものではない。以前から歴史家は史料を解釈する中でそれをわきまえているし、外交家にとっては日常の技術である。しかし今日、我々の公的かつ社会的な生活のすべてが虚偽の中で動き、虚偽を呼吸している以上、それは万人にとって不可欠な日常の技術とならねばならないと思われる。


アントニオ・ラ=ペンナ『箴言および覚書集』

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